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バリウム検査で「要精密検査」の判定が出たら|胃カメラが必要な理由と放置のリスク【板橋区・成増】

会社の健康診断や自治体健診、人間ドックの結果が届き、封を開けてみると
「バリウム検査(胃X線検査):要精密検査」の文字。

特に症状がないと、「え?自分が?」と戸惑ったり、急に不安になったりする方も多いのではないでしょうか。

「胃がんだったらどうしよう」
「痛い検査はできれば避けたい」
「忙しいし、少し様子を見てもいいのでは…」

そんな不安や迷いを抱く方も多いかと思います。
まず、消化器内視鏡専門医の立場からお伝えしたいのは、「要精密検査=胃がん」と決まったわけではない、ということです。
しかし同時に、この結果は「放置してはいけない」という身体からの重要なサインでもあります。

今回は、板橋区・成増駅前で内視鏡診療を行う当院が、バリウム検査で引っかかる医学的な理由と、なぜ再検査に胃カメラ(上部消化器内視鏡)が必須なのかについて、専門的な視点を交えて解説します。

成増や和光市、練馬区周辺にお住まいで、検診結果の扱いに悩んでいる方は、ぜひ判断の参考にしてください。

「要精密検査(D判定・E判定)」の正しい受け止め方

結果表に「D判定」や「E判定」といった区分が書かれていると、重篤な病気を連想されるかもしれません。
しかし、バリウム検査における「要精密検査」は、あくまで「画像上で標準とは異なる影や凹凸が見られるため、詳しく調べる必要があります」という意味です。

バリウム検査は、造影剤(バリウム)と発泡剤を飲み、胃を膨らませてX線を照射する検査です。胃の粘膜に付着したバリウムの厚みの差を「白黒の影(シルエット)」として映し出します。 つまり、この段階では「何らかの凸凹がある」ことまでは分かっても、それが「病気によるもの」なのか、単なる「胃のシワ(ヒダ)」なのか、あるいは「食べかすや泡」なのかまでは、正確に判別できないのです。

だからこそ、「カメラで直接、粘膜の色や状態を確認して確定させましょう」というのが、精密検査の目的です。

再検査になる主な原因とは

実際、精密検査を行ってみると、がん以外の良性疾患であるケースも多々あります。代表的な所見は以下の通りです。

慢性胃炎(萎縮性胃炎)

最も頻度の高い要因の一つです。胃の粘膜が炎症によって薄くなったり、表面がザラザラしていたりすると、バリウムが均一に付着せず、不整な像として写ることがあります。

胃ポリープ

粘膜の一部が隆起したものです。大半は良性ですが、バリウムの影だけでは「がん化する可能性のあるポリープ」かどうかの質的診断が難しいため、内視鏡での観察が必要になります。

ヘリコバクター・ピロリ感染の疑い

ピロリ菌に感染している胃は、特有の腫大したヒダや鳥肌状の結節が現れることがあります。ピロリ菌は胃がんの最大のリスク因子であるため、感染の有無を確定させることは将来の健康管理において非常に重要です。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍(またはその瘢痕)

現在進行形の潰瘍だけでなく、過去に潰瘍ができて治った跡(瘢痕)も、胃壁の変形として指摘されることがあります。

早期胃がんの可能性

もちろん、がんの可能性を否定するために検査を行うわけですから、このリスクはゼロではありません。特に早期の胃がんは、バリウム検査では「わずかな粘膜の引きつれ」としてしか写らないこともあり、精密検査での早期発見が予後を大きく左右します。

なぜ精密検査には「胃カメラ」なのか

「もう一度バリウム検査ではダメなんですか?」と質問されることがありますが、精密検査においては胃カメラ(上部消化器内視鏡検査)一択となります。
これには明確な医学的根拠があります。

  1. 「影」ではなく「実物」の色調・血管構造を確認できる

  2. バリウムが白黒のシルエットを見るのに対し、内視鏡はハイビジョン画質で粘膜を直接観察します。 当院ではオリンパス社製の新鋭内視鏡システム「EVIS X1」を導入しております。特殊な光を当てて粘膜表面の微細な血管構造を強調する技術(NBIなど)が搭載されており、バリウムでは判別不可能な「平坦な病変」や「早期がん特有の色調変化」も見逃さずに捉えることができます。
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  4. その場で「生検(組織検査)」が可能

  5. これが最大のメリットです。観察中に怪しい病変が見つかった場合、その場で処置具を使って組織の一部を採取(生検)し、顕微鏡による病理検査へ回すことができます。これにより、「炎症なのか、がんなのか」という確定診断が可能になります。

「症状がないから」という油断は禁物です

「胃の痛みもないし、食欲もあるから大丈夫だろう」 ご自身の体調が良いと、つい再検査を後回しにしたくなるものです。
しかし、早期の胃がんや食道がんは、自覚症状がほとんどありません。
痛みや食欲不振といった症状が出てからでは、すでに病状が進行しているケースも少なくないのが現実です。

検診で「要精密検査」という切符を受け取った今は、いわば「症状が出る前にリスクを摘み取れるチャンス」でもあります。
この機会を逃さず、白黒はっきりさせておくことが、数年後の安心につながります。

よくあるご質問

  1. 症状が全くなくても受けるべきですか?

  2. はい、必ず受診してください。前述の通り、早期がんは無症状であることがほとんどです。症状がない段階で発見できれば、開腹手術ではなく、内視鏡治療だけで完治できる可能性が飛躍的に高まります。
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  4. 最初から胃カメラを受ければよかったのでしょうか?

  5. 診断の精度という意味では、胃カメラの方が圧倒的に優れています。バリウム検査はあくまで「ふるい分け(スクリーニング)」であり、胃カメラは「確定診断」です。当院では、検診の段階から胃カメラを選択されることを推奨しています。

板橋区・成増で胃カメラをご検討の方へ

結果通知を見て不安な気持ちのまま過ごされている方は、まず一度ご相談ください。
成増駅前内視鏡内科健診クリニックは、消化器内視鏡を専門とするクリニックとして、内視鏡専門医による質の高い検査を提供しています。
女性専門医も在籍し、土日検査、当日検査も対応しております。
板橋区内はもちろん、和光市や練馬区からも多くの方が来院されています。

当院の内視鏡検査の特徴

  • 苦痛に配慮した検査体制

  • 鎮静剤を使用し、ウトウトと眠っているような状態で検査を受けていただくことが可能です。「以前辛い思いをした」という方もご相談ください。
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  • 内視鏡専門医による診断

  • 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医の資格を有する経験豊富な医師が、高精細な内視鏡システム「EVIS X1」を用いて微細な病変も丁寧に観察します。
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  • 検診後のフォローアップ

  • 人間ドックや職場健診の結果に対する精密検査はもちろん、ピロリ菌の除菌治療まで一貫して対応します。

「要精密検査」は、ご自身の体を守るための大切なきっかけです。
怖がって放置することなく、早めに専門医の診断を受け、安心できる日常を取り戻しましょう。私たちは、そのためのサポートを丁寧に行わせていただきます。

〈記事監修〉
成増駅前内視鏡内科健診クリニック 院長 町田 雄二郎

経歴

2012年 慶應義塾大学医学部卒業
2012年 平塚市民病院 初期臨床研修医
2013年 慶應義塾大学病院 初期臨床研修医
2014年 慶應義塾大学病院内科学教室 内科専修医
2015年 東京都済生会中央病院 総合診療内科 医員
2016年 慶應義塾大学病院内科学教室(消化器)助教
2023年 川崎市立川崎病院消化器内科 副医長
2024年 川崎市立川崎病院消化器内科 医長
2025年 練馬光が丘内科内視鏡クリニック 常勤医師

資格・所属学会

  • 日本内科学会
    ・内科認定医
    ・総合内科専門医
  • 日本消化器病学会
    ・消化器病専門医
  • 日本消化器内視鏡学会
    ・消化器内視鏡専門医
  • 日本肝臓学会
    ・肝臓専門医
  • 日本胆道学会
    ・胆道指導医(内視鏡)
  • 難病指定医
  • がん診療に関わる医師に対する緩和ケア研修修了
  • 厚生労働省指定オンライン研修終了