
成増駅前内視鏡内科健診クリニックでは、「安心・安全・笑顔」を理念に、成増地域の皆様の「健康寿命の延伸」に貢献することを目指しております。
このページでは、近年患者数が増加している「炎症性腸疾患(IBD)」について、専門用語をできるだけ使わずに、分かりやすく解説します。お腹の不調が続いている方、診断を受けて不安を抱えている方、どうぞご安心ください。私たちが、お一人おひとりの心に寄り添い、最適な治療の道を一緒に見つけてまいります。
炎症性腸疾患(IBD)とはどのような病気ですか?

炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease: IBD)とは、腸の粘膜に原因不明の炎症が起こり、「びらん」や「潰瘍(かいよう)」などが生じる病気の総称です。主に「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」の2種類があります。
これらの病気は、一度発症すると完治が難しく、症状が良くなったり(寛解期)、悪くなったり(活動期)を繰り返す慢性的な経過をたどるため、日本では国の指定難病とされています。
しかし、病気についての正しい知識を持ち、ご自身に合った治療を継続することで、症状をコントロールし、発症前と変わらない日常生活を送ることは十分に可能です。当院では、患者様が病気と上手に付き合い、充実した毎日を送れるよう、長期的な視点でサポートいたします。
炎症性腸疾患の症状は?
主な症状は、腹痛、下痢、血便(便に血が混じること)です。これらの症状が長く続く場合は、お早めにご相談ください。
その他に、以下のような症状が現れることもあります。
- 発熱
- 体重減少
- 貧血
- 全身の倦怠感
また、腸の炎症が長く続くと、大腸がんのリスクが高まることも知られています。そのため、症状がない寛解期であっても、定期的な内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)で腸の状態を確認することが非常に重要です。
炎症性腸疾患の原因は?
残念ながら、炎症性腸疾患のはっきりとした原因はまだ解明されていません。しかし、遺伝的な要因に、食生活や腸内細菌叢(腸内フローラ)の変化といった環境的な要因が複雑に絡み合い、免疫機能に異常が生じることで発症するのではないかと考えられています。
「自分の生活習慣が悪かったのでは?」とご自身を責める必要はまったくありません。大切なのは、今の状態を正確に把握し、適切な対策を始めることです。
炎症性腸疾患の検査・診断方法は?
炎症性腸疾患の診断と治療方針の決定において、最も重要なのが内視鏡検査(大腸カメラ)です。
「内視鏡検査は苦しいのでは?」
多くの方がそのようにご不安に思われるかもしれません。成増駅すぐの当院では、内視鏡検査を専門とするクリニックとして、患者様の苦痛を最小限に抑えるための最新機器と技術を導入しております。鎮静剤を使用することで、うとうとと眠っているような状態でリラックスして検査を受けていただくことも可能です。
板橋区や成増地域にお住まいで、大腸カメラに不安を感じている方も、安心してご相談ください。
当院で行う主な検査
問診
まずは患者様の症状やこれまでの経過などを丁寧にお伺いします。
血液検査
貧血や炎症の程度を数値で確認します。
便潜血検査
便に血液が混じっていないかを調べます。
大腸カメラ(内視鏡検査)
大腸の粘膜を直接すみずみまで観察し、炎症の有無、範囲、重症度を正確に診断します。炎症性腸疾患に特徴的な所見がないかを確認し、必要に応じて組織の一部を採取(生検)し、病理検査で確定診断を行います。
炎症性腸疾患の治療方法は?
当院の治療方針
当院では、炎症性腸疾患の治療において、以下の点を重視しています。
- 炎症を抑え、症状を改善(寛解導入)させること
- 症状のない状態(寛解)を長く維持すること
- 患者様のQOL(生活の質)を最大限に高め、健康寿命を延ばすこと
治療の基本は、炎症を抑えるお薬(5-ASA製剤など)を用いた薬物療法です。症状が強い場合には、ステロイドや免疫調節薬、生物学的製剤といったお薬を適切に組み合わせて使用します。
治療は長期間にわたることが多いため、患者様一人ひとりのライフスタイルやご希望を尊重し、納得いただける治療計画を一緒に立てていきます。病気のこと、お薬のこと、費用のこと、何でもお気軽にご相談ください。
また、当院では病気の治療だけでなく、成増地域の皆様の健康を支えるため、各種健診や人間ドックといった予防医療にも力を入れています。炎症性腸疾患と上手く付き合っていくためには、全身の健康管理が欠かせません。トータルな視点で、皆様の「健康寿命の延伸」をサポートしてまいります。
お腹の不調でお悩みの方、あるいは診断を受けてご不安な方は、決して一人で抱え込まないでください。まずは私たちにご相談いただくことから、安心への第一歩が始まります。