超音波検査をなぜ「エコー」と呼ぶのか?仕組みとメリットを臨床検査技師が解説
板橋区・成増・和光市・練馬区周辺にお住まいのみなさま、こんにちは。
成増駅前内視鏡内科健診クリニック、臨床検査技師(超音波検査技師)のKです。
病院で「エコー検査をしましょう」と提案された際、正式名称の「超音波検査」ではなく、なぜ「エコー」と呼ぶのか疑問に思ったことはありませんか? 本日は、この呼び名の由来や、音で体の中が見える仕組み、そして患者様にとってのメリットについて解説します。
「エコー」の語源は「やまびこ(Echo)」にあります
結論から申し上げますと、超音波検査を「エコー」と呼ぶ理由は、検査の仕組みが「やまびこ(Echo)」そのものだからです。
山に向かって「ヤッホー」と叫ぶと、声が山に反射して「ヤッホー」と返ってきます。これが「やまびこ」であり、英語では「Echo(エコー)」と呼びます。 超音波検査は、この自然現象と同じ原理を医療に応用しているため、一般的に「エコー」と呼ばれています。
超音波検査(エコー)で体内が見える仕組み
エコー検査では、以下の3つのステップで体内の様子を画像化しています。
- 発信 「プローブ」と呼ばれる機械を体に当て、人間の耳には聞こえない高い音(超音波)を体内へ発信します。
- 反射 発信された音は、臓器や骨などに当たると跳ね返ります。
- 画像化 跳ね返ってきた音(エコー)をプローブがキャッチし、コンピューターが瞬時に画像へ変換します。
対象物による「見え方」の違い
音の跳ね返り方は、ぶつかるものの「硬さ」や「形」によって性質が異なります。コンピューターはこの「跳ね返り方の違い」を計算し、リアルタイムで映像化しています。
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硬いもの(結石や骨など)
音が強く跳ね返るため、画像では白く写ります。
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液体(尿や血液など)
音が通り抜けるため反射が少なく、画像では黒く写ります。
この性質を利用して、リアルタイムで体内を映像化できるのがエコー検査の大きな特徴です。
エコー検査を受ける3つのメリット
「音」の性質を利用するエコー検査には、他の検査にはない独自の強みがあります。
1. 被ばくの心配がない
レントゲンやCTと異なり放射線を使用しないため、被ばくの心配がありません。そのため、妊婦さんの胎児エコー検査(赤ちゃんの確認)などでも安心して使用できます。
2. リアルタイムで動きを確認できる
心臓の拍動や血管内の血流などを、その場で動画として確認できます。静止画では分からない「臓器の動き」を観察できる点が特徴です。
3. 体への負担が少ない
検査用のゼリーを塗って機械を当てるだけの検査です。痛みや身体的負担が非常に少ないため、リラックスして受けられます。
当院のエコー検査対応領域とアクセス
超音波検査が「エコー」と呼ばれるのは、音の跳ね返り(やまびこ)を利用して体内を観察しているためでした。体からの『声=やまびこ』を聞くことは、健康管理において非常に重要です。
当院では、以下の幅広い項目に対応しています。診療のほか、人間ドックや健康診断でも実施可能です。
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対応部位
腹部、頸動脈、甲状腺、心臓、乳腺、下肢など
アクセス情報
- 東武東上線「成増駅」南口から徒歩1分
- 地下鉄有楽町線・副都心線「地下鉄成増駅」5番出口から徒歩2分
皆様の「健康寿命の延伸」を全力でお手伝いいたします。お気軽にご相談ください。
よくあるご質問:エコー検査Q&A
検査をより安心して受けていただくため、患者様からよくいただく疑問に検査技師がお答えします。
Q1. なぜゼリーを塗るのですか?(冷たくないですか?)
- 空気を遮断し、超音波を体に伝えるためです。 超音波は「空気」を通るのが非常に苦手です。機械(プローブ)と肌の間に隙間や空気があると、体の中が見えなくなってしまいます。そのため、空気を追い出して密着させるためにゼリーを使用します。 なお、当院では「ゼリーウォーマー」を使用しており、人肌に温めたゼリーを使うため、特有のヒヤッとする不快感はありません。
Q2. 検査中にグイグイ押されることがあるのはなぜですか?
- 臓器をより鮮明に観察するためです。 胃や腸の中にある「空気」が邪魔をして、奥にある臓器が見えにくい場合があります。その際、空気を避けたり、観察したい臓器にプローブを近づけたりするために、少し強めに押す(圧迫する)ことがあります。痛みが強い場合は調整しますので、遠慮なくお伝えください。
Q3. 検査の後、お腹がベタベタしませんか?
- 水溶性の専用ゼリーを使用しているため、拭き取ればサラッとします。 検査で使用するのは水溶性のゼリーです。検査後にタオルで拭き取れば、ベタつきは残りません。乾けばサラッとした状態になります。万が一衣服に付着しても、通常のお洗濯で簡単に落ちますのでご安心ください。
Q4. なぜ息を吸ったり止めたりするのですか?
- 臓器を見えやすい位置へ移動させ、静止させるためです。 息を吸って肺が膨らむと、肋骨の下に隠れている肝臓などが押し下げられ、観察しやすくなります。また、呼吸によって臓器が動くと画像がブレてしまうため、撮影の瞬間に息止めをお願いしています。苦しい時は無理をせず、合図をしてください。
Q5. 「見えにくい」と言われたことがありますが、異常でしょうか?
- 異常という意味ではなく、超音波の性質上の限界によるものです。 超音波検査は体質や体調の影響を受けやすい検査です。皮下脂肪が厚く深部まで超音波が届かない場合や、胃腸のガスが重なっている場合、骨格の影響などで、どうしても鮮明に見えないことがあります。「描出不良(見えにくい)」は病気や異常を意味するものではありません。最善を尽くして検査を行いますが、性質上の限界があることをご理解いただけますと幸いです。
〈記事監修〉
成増駅前内視鏡内科健診クリニック 院長 町田 雄二郎

経歴
| 2012年 | 慶應義塾大学医学部卒業 |
|---|---|
| 2012年 | 平塚市民病院 初期臨床研修医 |
| 2013年 | 慶應義塾大学病院 初期臨床研修医 |
| 2014年 | 慶應義塾大学病院内科学教室 内科専修医 |
| 2015年 | 東京都済生会中央病院 総合診療内科 医員 |
| 2016年 | 慶應義塾大学病院内科学教室(消化器)助教 |
| 2023年 | 川崎市立川崎病院消化器内科 副医長 |
| 2024年 | 川崎市立川崎病院消化器内科 医長 |
| 2025年 | 練馬光が丘内科内視鏡クリニック 常勤医師 |
資格・所属学会
- 日本内科学会
・内科認定医
・総合内科専門医 - 日本消化器病学会
・消化器病専門医 - 日本消化器内視鏡学会
・消化器内視鏡専門医 - 日本肝臓学会
・肝臓専門医 - 日本胆道学会
・胆道指導医(内視鏡) - 難病指定医
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がん診療に関わる医師に対する緩和ケア研修修了
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厚生労働省指定オンライン研修終了